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APT-330 un-ban-ull-co — 全身

APT-330 un-ban-ull-co // 全身

APT-330 un-ban-ull-co — 全身
これは、一体ではない。
CLASSIFICATION
共棲寄生体 / 二体協働型
STATE
観察継続中
NAME
un-ban-ull-co
APTERA_NOTE

丸い兜の中に、髑髏がひとつ 首は紫で、脳のようにてらてらしている 黒いコートに紫の手袋 ── 趣味は悪くない、と言っておこう

よく見れば、これは一体ではない 髑髏と、それを着た身体 ── 二つの生き物が、示し合わせて動いている 寄生と呼ぶべきか、相棒と呼ぶべきか、私にも迷うところだ 話が通じるのは、その髑髏の側だけ 明るく幼い声が、ガラスの兜にこもって、くぐもって届く 動きはやけに省エネで、のんびりしている

喋りは陽気で、適当で、いかにもうっかり者 だが、やることだけは抜け目がない 弱ったものを見つけては、まず痛みを取り去ってやる 楽になった相手は、やがて自分から明け渡していく ── 身体ごと 陽気な顔のまま、ちゃっかり中身をすげ替えてしまうのだから、始末が悪い 念のため言っておく。あれに優しくされたら、逃げたほうがいい

腹が減れば、その粘つく身体のどこからでも喰らう 獲物を圧し折って取り込み、内側でゆっくり溶かす 好奇心は旺盛で、口は選ばない ── 同じ館に住む、あの小さいスライムまで呑んでいるのを見た 仲良く暮らしているのか、餌として見ているのか そのあたりの分別は、どうやら持ち合わせていないらしい

気づけば中身は入れ替わり、素知らぬ顔で人混みにまぎれている ── そういえば、あの髑髏をかぶった小さいの (APT-014) も こいつの亡骸を借りていたな 生体と亡骸、どちらに先に出会ったのかは、私は知らない

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